中国から来日し、最低賃金で飛び込み営業を続ける日々
24歳の時、憧れの日本へ語学留学。日本は、高層ビルに溢れ華やかで楽園のようなイメージでしたが、実際は過酷なものでした。お金がなくなり、収入も少なく、里帰りもできない。逃げるように選んだのが結婚でした。ところが、価値観も生活習慣も金銭感覚も何もかも違う二人が、上手くいくはずがありませんでした。生活のために飛び込んだのが生命保険の世界。周囲からの猛反対に、見返してやろうと必死に働くものの、中国人というハンデは想像以上のものでした。給与は最低賃金で、そんな働き方の影響で家庭も破綻し、子どもが3歳の時に離婚。「この先どう生きればいいんだ」と悩み苦しみもがいていたとき、友人から『頂点への道』講座を紹介いただき、「力をつけて、お金を稼ぎたい」と受講を決意しました。
できない理由や言い訳を、できる理由に解釈
「事実は一つ、解釈は無数」。シンプルですが、人生を変える言葉に初受講で出会いました。中国人で、知人がいない、日本語が分からない。この事実にずっと苦しみ、自信が持てませんでした。保険提案をするにも力強く話せるわけがありません。しかし、それは私の解釈であると気がついたのです。「日本人でも難しい仕事をしている私は素晴らしい」、「この商品を待っている方がいる」、「日本語が分からなければ教えてもらい仲良くなればいい」と。私が「弱み」と思っていたことは、「強み」にも「武器」にもなると思いました。
どうしたらこの強みを活かして、お客様に喜んでもらえるのかを考え、徹底的に実行をしました。「反論は質問であり、説明不足なだけだ」「自分のできる精一杯で役に立つ説明をしよう」。そう行動を積み重ねるうちに少しずつ成果が出始めたのです。試行錯誤を重ね、人の何倍も回り道をしながら、初受講から1年後にMDRT(※1)基準を達成。そして2006年には第一生命で法人部門全国2位にもランクイン。自分でも信じられないほどの成果を出せるようになったのです。
栄光の足かせ、再び学び出会った人生の目的
成果が出た一方で、幸せを感じていたかというと、そうではありませんでした。それなりに豊かな生活は手にしましたが、子どもとの時間を犠牲にし、いつも仕事優先。でも成果が出なくなるのが怖くて、やめられませんでした。苦しかったです。
この状況を打開するヒントを得たのもまた『頂点への道』講座でした。実は継続学習ができずにいた期間が長かったのですが、再び学ぼうと決意し、再受講しました。先輩受講生の方やプロスピーカーの方などの力を借り、講座のアシスタントにも入り、実践を繰り返して「私が成功しなければならない理由」すなわち、人生の目的が深まっていったのです。
私の人生を振り返ると、たくさんの恩人がいます。多額の借金をして日本に送り出してくれた両親。多くのことを教えてくれ、支えてくれた知人・友人・お客様。そして、何にも代えがたい一人息子。一人ひとりの思いを噛み締めたときに、価値観が貼り変わっていくのを感じました。「成功しなければならない理由とは?」という問いに、かつては「生活・お金のため」と答えていました。しかし、「大切な人たちの笑顔の為」へと変わっていったのです。息子との時間を最優先し、仕事の仕方を変えました。たとえ10億の商談があっても息子との約束を優先して断る覚悟でやりましたが、不思議とそのほうがさらに成果が上がり、2023年にはTOT(※2)基準を達成することもできました。
利他的な目的を持つこと、与えられてきた恩に報いること。自分の経験やノウハウを、求めている方に惜しみなく伝え、貢献すること。この「分かち合い」の生き方を体得できたことこそが何よりの収穫です。おかげさまで息子とも良好な関係を取り戻し、心から納得のいく物心ともに豊かな人生を手にすることができています。
自分が変われたからこそ、世界平和に貢献をしていく
中国人で、知人がいない、日本語が分からない、最低賃金だった私が変わることができました。良質な情報との出会いによって、幸せな人生を手に入れることができたのです。日本に来て、お金もなく、人間関係も悪く、幸せを感じることができなかった地獄が、本当の楽園になりました。だからこそ私にしか伝えられないメッセージがあります。
これまでの経験を分かち合い、似た境遇の人の力になるために、月に1度勉強会を開催。その他にも経営者が集うコミュニティで年8回の講演活動を行っています。この先はさらに幅を広げて、人口14億人の母国中国にもメッセージをし、世界平和に貢献していく自分を目指していきます。
「未来を知る者はその未来を創り出す者自身である」。私はこの言葉が本当に好きです。自分自身のみが自分の未来を変えることができる。私の目指す未来は、世界平和です。これからも一生懸命その未来に向かって生きていきます。
※1 Million Dollar Round Table会員:保険業界での優績者が入会可能
※2 Top of the Table会員:MDRT会員の6倍以上の基準を達成した優績者が入会可能