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  • 現場の主体性向上
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ベテラン管理職の挑戦 高圧的なマネジメントを手放し、離職率40%から0%の組織へ

熊川 智子株式会社アワーズ 人財委員会プロジェクトマネージャー
課題
高圧的な態度でメンバーを動かそうとし、
マネジメントに苦戦
自分自身の
理想像が曖昧
仕事中心の生活で
家族との時間が取れない
効果
選択理論をもとにしたマネジメントで
メンバーの主体性が向上
組織人としての理想像が明確化
育成に注力し
離職率0%を実現
身近な大切な人との時間を増やし、
幸せを実感

25年のキャリアで直面したマネジメントの壁
社長の変化を見て受講を決意

私は、1993年に「動物園・水族館・遊園地」が一体となった和歌山県のテーマパーク『アドベンチャーワールド』に入社しました。25年以上にわたり動物飼育の現場でキャリアを重ね、リーダーに昇格。しかし、マネジメントにおいては課題を抱えていました。
若手時代は「技術は見て盗め」という体育会的な指導スタイルで育ったこともあり、私自身もメンバーに対して指示命令と叱責が中心の関わりをしていました。さらに「なんでできないの?」とイライラし、当時10人のチームはみるみる人間関係が悪化。そのストレスは動物の体調不良という形で表れました。この状況を何とかしたい。そんな思いを抱えていたとき『頂点への道』講座を受講した社長が、変わっていくのを目の当たりにしました。正直、以前の社長は社員をいかに納得させるかと考え、関わっていたように見えることもありました。その社長が社員の話を傾聴し、マネジメントスタイルを変化されている姿を見て、私も変われるかもしれないと受講を決めました。

マネジメントを見直す転機となった初受講

初受講は、衝撃の連続でした。特に驚いたのは選択理論心理学です。これまで無意識で行っていた指導が、批判する・責める・文句を言うといった態度に代表される人間関係を破壊する「致命的な7つの習慣」だと気づいたのです。当時はその指導方法しか知らなかったとはいえ、掃除道具を床に叩きつけたり、話しかけられても「あとにして」と冷たくあしらったり。高圧的な態度でメンバーを動かそうとしていました。そしてメンバーはそのときは動いていましたが、それは短期的に過ぎず、指示待ちの姿勢を助長していました。
一方、講座で学んだのは、傾聴する・励ます・受容するといった態度を中心とした『身につけたい7つの習慣』です。まずは「傾聴」すると決め、心のなかで「聞く、聞く」と唱えながらメンバーに向きあいました。突然人が変わったかのように話を聞く私を、メンバーは気持ち悪がり、これまでの関係性もあり、すぐに変化があったわけではありません。でも、講座で明確になった自らの理想像が私を支えてくれました。

明確になった理想の姿を土台にマネジメントを変革・離職率0%へ

講座では、誰のために・何のために・なぜ生きるのかという人生の目的を考える機会が多くあります。当初はなかなか明確になりませんでしたが、再受講や体験型講座をとおして「母のような愛をもった人になりたい」と思うようになりました。実は、この道に進んだ背景には、母の存在があります。中学生のころいわゆる不良で、ときには家にも帰宅せず、道を踏み外しそうになりました。しかし母はそんな私を信じ、支えてくれたことで、大好きな動物を育てる仕事がしたいという夢を叶えることが出来たのです。次は私が「アドベンチャーワールドの母」として、母のような愛を土台に、ともに働く社員・動物・ゲストの皆様を幸せにできる存在になりたい。この理想像が明確になってから、思うようにいかなくても前に進み続けることが出来ました。傾聴を続けて2~3年経った頃、メンバーから「動物の魅力を届けるアトラクションを開発したい」といった提案が生まれるなど、変化を実感するようになりました。
一方、当時は、入社3年以内の離職率が40%を超えていました。しかし社員はみな、動物が大好きで、愛情に溢れた人ばかりです。さらに社員一人ひとりにとってアドベンチャーワールドが自己実現の舞台だと心から思える組織にしたいと、自部門のみならず全社の社員育成を行う部門の担当を兼任。研修の企画・開催をはじめ、社員に仕事の価値や意義を徹底して伝えていきました。例えば毎日の「掃除」で拾う動物の糞は、動物からのお便りなんだよ。糞をみて動物の体調を把握することが命を守り、ゲストの笑顔を届けることに繋がるからね、と。同時期に社長を中心に理念共感型採用に舵をきったことも幸いし、離職率は2021年から3年間0%に改善しました。
また、仕事一筋で生きてきましたが、人生の目的から考えたときに時間の使い方を変え、母や家族との時間を確保できるようになり日々幸せを感じています。

人も動物も幸せに暮らせる豊かで明るい社会の実現を目指して

残念ながら、動物園業界はまだまだ外的コントロールが蔓延る世界です。これまでの経験から、動物園業界の人間関係が良くなった先に動物の幸せ、ゲストの幸せが実現すると確信しています。今後は益々働く社員の幸せを追求し、人財育成に注力することはもちろん、プロスピーカーとしてこの業界にアチーブメントテクノロジーと選択理論を伝え「人も動物も幸せに暮らせる豊かで明るい社会の実現」を目指して参ります。

プロフィール
東京都生まれ。NHK『逆転人生』にて「伝説のパンダ飼育員」として特集されるなど、動物飼育のエキスパート。1993年アドベンチャーワールド入社後、パンダをはじめ多種多様な動物飼育に従事。その深い知見と愛情を土台に、同社の営業・企画・広報部門でも活躍し、現在は人財育成部門の責任者を務める。30年以上にわたる動物飼育の経験を活かし、命の尊さを伝える講演活動も多数行っている。
陸、海、空の約120種・約1,600頭の動物が暮らす、和歌山県白浜町にある「アドベンチャーワールド」
講座で学んだセルフカウンセリングを活用し、願望を明確に
人財育成部門の責任者として、社員育成に取り組む

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