Formula3（以下F3）はF1への登竜門と言われ、実際にF1ドライバーを数多く輩出しているレースカテゴリーです。
黒田選手は、そのF3で戦うドライバーの一人。
しかし、チーム監督の織田は黒田の問題点をこう指摘します。
「彼の課題はドライビングテクニックではない。
問題はメンタルだ」
そんな彼がスタンダードコースを受講したのは2009年9月10日のことでした。逆算思考、メンタルマネジメントなど、様々なノウハウを学びました。
そして、コース中に立てた目標は2つ。
・2014年までにF1の舞台で優勝
・2009年度中にF3で表彰台に立つ
・2009年度中にF3で表彰台に立つ
この時、F3は最終戦を残すのみ。つまり、1回のチャンスで表彰台に上ると宣言したのでした。
F3最終ラウンド、黒田選手は6番手からのスタート。
オーバーテイクの難しいサーキットにも関わらず、黒田選手のコメントは強気でした。
「スタンダードコースを受講してからすぐ、一日をこれからどう過ごすかを考えて、全然、今日までまったく違う生活をしてきて、いけると思ってます。 」
レースは緊迫感ある展開となりました。6番手からどんどん順位を上げた黒田は表彰台圏内の3位に浮上。しかし、4位にはシリーズチャンピオンの山本選手が迫ります。
残り10週、リードはたったの1.0秒。プレッシャーのかかる中、黒田選手は最後の最後まで自信の走りを展開。
見事に自身初の3位入賞という結果を残しました。
